雪のため欠勤いたします



昨日の記録的な大雪のおかげでイギリス南東部の道路・公共交通機関はほぼ壊滅状態。おかげで私は昨日今日と2日続けてお休み。わーい。

「雪で会社に行けない」という言い訳は大和魂の辞書には存在しない...と思うけれど、郷に入れば郷に従え、辞書にも学習機能があるわけで。

それでもとりあえず主要幹線と電車運行の様子を見るために、両日とも朝早く最寄り駅まで犬を連れて旦那と一緒に歩いた。二人とも山岳用のブーツにゲートルを着け、ウォーキングスティックを持参、といういでたち。普段なら20分くらいで歩ける距離だけど、ひざ上まで届きそうな深さの雪を掻き分けて歩くとなるとかなり大変。なぜか「八甲田山」という映画を思い出す。見たことないけど。

駅に着くと、すれちがいざまに男の人が「30分待ったけど、電車は来ないよ。今そこで停車しているロンドン行きの電車は僕が待ってる30分の間、ずっとあそこに停まったまま動かない。Oh dear。悪いことは言わないから家に帰ったほうがいいよ」とアドバイスをくれた。電光板とアナウンスは全てのサービスは停止されたと言っている。Oh, dear。

「あの電車に乗って足止めを食らっている連中は、イギリスの公共交通機関がこの悪天候を耐えしのげると思ったんだろうか」といぶかしむ反面、彼らのイギリス人らしからぬ就業へのコミットメントを賞賛しつつ、再びよったらよったらと家に向かった。

途中、幾人かの四輪駆動のガズガズラーオーナー達が、普段無意味と申し沙汰されているこの動産の所有意義を世間に知らしめねば、とドライブウェイの雪かきにいそしんでいる。笑顔で挨拶を返しつつも、四輪駆動といってもスノータイヤじゃなきゃ危ないんでないかいという疑心がぬぐえず。Good luck!と手を振る。

さらに行き進むと、四輪駆動でもない普通の車が、一旦は道路に出たものの間もなく雪で動けなくなって道の脇に置き去りにされている。脇に寄せられただけでもラッキーというべきか。

家の前の急な坂道のふもとまで戻って来ると、また一台、坂を上ろうとしてスリップし、思いっきり雪にはまり込んで動けなくなった車がいる。見覚えがある車なので運転席を覗き込むと、やはり近所の奥さん。

「いやー、友人の手術の日でね。道路に出てみて、こりゃ運転すべきじゃないとは思って戻ろうと思ったんだけど...。あ、大丈夫、大丈夫。今旦那に電話したから、助けに来てくれるって」

彼女のフォードエスコートハッチバックのふくよかなおしり部分は、急な下り坂の急カーブの真正面に突き出ていて、降りてくる車が曲がりきれず、スリップしてぶつかるにはまさに絶好なポジションに位置している。「Mind you, if a car hits there, it'll straighten this up!」タフね、奥さん。

私たちが押しても全く動かず。「スコップと、バケツにグリットを入れて戻ってくるから」と申し出ると、「旦那が今来るはずだから心配しないでいいよ~」とお気楽な彼女。

とりあえず彼女を車に残し、「旦那さんが車で降りてきたら大笑いだよね」と話しながら家へ向かって歩き始ると...旦那さんが車で降りてきた。Un-be-lievable。

落ちかけた顎をすくい上げ、気を取り直して「スコップか何か持ってきた?」と聞くと、「や、何も持ってきてないよ。おお、見て、妻があそこにスタックしてる」

We'll be backと言い残し、一旦家に帰り、スコップとバケツを持って旦那は再びレスキューに向かった。しばらくして戻ってきた旦那に「どうした?」ときくと、「どうしたもこうしたも、ないよ。スコップとグリットを使って奥さんの車を道の脇に沿って真直ぐに停車するので精一杯。旦那さんの車は勿論坂下に残したまま全員で戻ってきた」

以前から、いい人たちだが少々足りないのでは...と疑っていたが。もしかしたら先の電車に乗っていた連中も、雇用への責任感からというよりは単に無謀なだけかもしれない。



犬は喜び庭駆け回り...という日本の童謡はどうやら長毛犬にはあてはまらないようで、胸から脇の下、お腹とおしりにかけ、大きな雪だまが固まって連なってしまうウォルターはいたってアンハッピー 笑。
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by uk_alien | 2009-02-04 04:34 | just a diary