当たるも八卦、当たらぬも八卦

私はフットボールには全く興味がない。

ワールドカップの期間中はオフィスはその話題で持ちきり。もう、げんなり。

親切な同僚たちは、私が会話に参加しない理由を出身国の違いと察し、「日本のチームの試合、昨日見た?」「日本は以外とがんばってるよね」「昨日の試合、日本はおしかったね」などと言って会話に入れてくれようとする。それはそれでとてもありがたいのだが、私は日本に対するそういう意味での愛国意識は全くない上に、かの国のフットボールチームのこととなると、スコットランド山岳地方の昨日の天気予報よりも更に興味がない、というのが実際のところ。礼儀正しく微笑み返し「惜しかったですよね」などとわけのわからぬことを口走ってごまかしていた。

旦那も同じ。しかし、職場の狂ったようなフットボールの会話にとりあえずついていくためにも試合には目を通しておかなければいけないという英国男児の性で、イングランドの試合はとりあえず全部観ることに。

庭仕事を終え、対ドイツ戦を観戦するためにリビングルームに引っ込む旦那を尻目に私はパラソルの下でラウンジャーに寝そべりラムをすすりながら強い日差しに照らされた美しい景色をぼうっと眺める。



イギリス中のTVが今この試合(と、試合前一時間にわたるフットボールトーク 笑)を映し出しているんだよなあ。皆、勝つかもしれない、勝ってくれ、という期待と希望で胸を膨らまし、ビールとピザで腹を膨らまし...。

ふと、一体どちらが勝つのだろう、スコアは何なのだろう、という疑問がはじめて頭をかすめた。国中の皆さんが期待と不安でテレビをにらめつける一方で、もし結果を既に知っていたとしたら、それはそれで、いとおかしというものだ。

と、首周りに黒っぽいトリミングのある白いユニフォームの人たちが勝つのが見えた。ふーん、そうなのか。で、スコアはなんだろうと思い景色を眺めると4-1の色合い(私は数字に色がついて見える)が感じられる。興味や利害の全くないことがらに関する直感的、決定的、確信的ビジョンだったので非常に愉快な気分になり、旦那に教えてあげようとリビングルームに行くと、試合がちょうどはじまったところだった。

TVに映し出される選手たちを見て「この白いユニフォームはどちらの国なの?」ときくと、旦那はドイツだという。「ふーん、残念だね。白いユニフォームが4-1で勝つよ」と伝えた。「だって、庭に座ってたら見えたんだもの」



再び庭に寝そべり休んでいる私に、時折旦那が「どんどんスコアが入ってるから、ドイツは4点以上スコアするよ」だの、「今もう4-1だけど、まだ20分もあるからスコアはきっと変わるよ」だのと言いに来る。

「Don't worry. It WILL be 4-1 to the white uniform. 'Cause I saw it.」

最後の2分間を旦那と一緒に観る。試合終了の笛がなり、「ね、言ったとおりでしょう?」と向き直る私。旦那の無言の顔に「SPOOKED」と書いてあるのが読める。

そういうこともあるのだ。利害が全くない場合は。

で、じゃあどこが優勝するのかという話になるわけで。

緑色に黄色のトリミングのシャツと赤と黄色のシャツが見えた。緑色が勝ったと思って、友人に言うと、「緑色のシャツのチームは皆負けてしまったからもう残ってないよ。赤と黄色はスペインだな」という。ファイナル前に旦那に各チームが試合で着用する予定のシャツの写真をネットで見せてもらっても、どちらも私が見たものじゃない。

ちっ。結局そんなものね。

たまたまTVをつけたらちょうどファイナルが終わるところだった。スペインが勝ってオランダのチームとユニフォームを交換している。やはりどちらのシャツも私が見たものじゃない。タコにもおとるというわけかい?旦那にそういわれて無性に悔しくなる。

「まあまあ、これでワールドカップのキチガイ沙汰も終わったんだから」となぐさめられ、ふと再びTVに目をやると、スペインの選手たちが違うユニフォームに着替えて勝利を祝っている。

緑のシャツに黄色のトリミングと赤と黄色のシャツ。
スーツのおじさんが優勝カップを緑のシャツに手渡す。



I saw this! I saw them!

と叫んでも後の祭り、ドッジーなpsychicを見る目で旦那に見返された私であった。
それでも「ふん、I was right.」と一人でうなずく私はやっぱりドッジーなpsychic 笑。
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by uk_alien | 2010-07-17 20:59 | just a diary