イングリッシュなお食事はいかが?

今日は家族総出で義理ママの70歳のお誕生日パーティ。典型的なカントリーレストランだから料理は大したことないだろうな...と思いつつ、それでも久しぶりの外食なんだから美味しいものを食べたいな...とはかない期待を抱いて出かけた。

二階のバーで一同グリーティングを済ませ、まずはビール...ではなく、美しくシャンパン。
Ruinart Rose。さすが兄ちゃん、気張りすぎずさらっとエレガント。運転手の私は歯軋りしながらスパークリング・ウォーターで我慢。と、根性がひね曲がった二番目の義兄から連絡、「風邪」のためドタキャンだそうだ。問題児欠席のニュースに内心皆ほっと胸を撫で下ろし、二本目のRuinartが空いて階下へ。さてお食事は...

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...やはり予想を裏切らず。たかがA3をちょっと入ったヴィレッジでスターター9ポンドマーク、メイン18-19ポンドマークの価格設定だけでも既に軽犯罪なのに、70年代にLe Cordon Bleuの教科書で丹念に修行したシェフが時代はとうに21世紀に突入している事実にも気付かずにそのままキッチンでヘッドシェフをしているに違いない、と確信させるお料理。

私はスターターにスモークチキンのサラダ、メインにモンクフィッシュを注文した。

サラダは棒状に切った野菜を皿の中心に向かって同心円上に並べたもの。まさに「昭和の奥様洋食盛り付け一工夫」風。それが、意味もなく粒入りマスタードを混ぜた水っぽいドレッシングに浮いている。半分手をつけてそれ以上口にするのは止めた。

しかし、メインのモンクフィッシュは更にそれを上回る組み合わせ。こしたジャガイモに炒めが足りない玉ねぎをまぜて台座をつくり、ローストしたモンクフィッシュを載せ、バターと粒入りマスタードソースとGod knows whatが混じった異様なオレンジ色のソースがべったりかかっている。(このソースは義姉が頼んだチキンのソースと同じ味。なんなんだ、一体?)

茹ですぎたブロッコリー、にんじん、インゲンを未だ銀皿から一人一人にサーブするのはラスティック・チャームのうち、と認めるにしても、それらが合わせ乗った私の皿は既に犬の夕飯状態と化している。全てを一口ずつ試し、結局ソースも付け合せも全て無視してMonk fishだけに集中することとした。

旦那はといえば、スターターのポーチドエッグサラダに満足したものの、メインの牛フィレのマデイラソース添えはどう見ても、どう味わっても牛レバー。これはもうさすがにいただけないとつき返した。二度目に出てきた旦那のステーキはパーフェクト。一晩かかって煮詰めたようなべっとりしたマデイラソースの味は...まあ別として。

この間、バーガンディの白がばしばし空き、ワインは60-70ポンドマークのプィリアックへ。

それまでスパークリングウォーターで我慢していた私は、プィリアックの香りをかぐと、ここまでまずい料理を我慢したんだから私も楽しむぞ、とスモールグラスを頼んだ。まろやかでバランスがしっかりとれていて美味しい。

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Happy Birthday to youを合唱してチョコレートのバースデーケーキ(勿論砂糖もバターも体によいと信じた古きよき70年代風のお味)をいただき、度を越さないようボルドーの赤を申し訳程度にすすって旦那のチーズを横からつまんで、26年もののアルマニャックで締めた。

チーン、お一人様100ポンドなり~。
この食事に100ポンド...。払わない。絶対に、自分だったら払わない。
ちなみに人数は10名+乳飲み子。ビルはさらっと軽く1000ポンドを超えた。
いくら成金でもケチな小心者では出来ないことだ。
うう、義兄ちゃん、ありがとう。

どんなに食事がイングリッシュでまずくても、今回はこの義兄ちゃんのいつもながらの太っ腹加減と気遣い、義理ママへの愛情と長兄としてのさりげない責任感、そして何より連れてきたnew born babyに対する彼のこれまでは決して見られなかった父親らしい愛情がパーティーに暖かさを添えた。(さすがに4度目の妻、隠し子を含め5人目の息子とまでくると彼もそろそろ父親らしくしようかと思うようだ。)

義理ママはといえば、とても喜んでいる様子だった。彼女にとって70歳にしてこうして息子達とその家族が同じテーブルについて楽しいひと時をすごしているのを目にするのが何よりの喜びなのだろう。
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by uk_alien | 2007-02-12 07:54 | family