「ほっ」と。キャンペーン

良心と商魂のバランス

ホストファミリーをするようになって、最初は食事やお弁当に何を作ったらいいか、気に入ってもらえるだろうかなどと頭を悩ませていたが、それでもだんだんコツがつかめてきた。

これまでのところ、パスタ+ボロネーズ+サラダは国籍問わずまず無難なチョイスなようなので、ソーズを沢山作っておいて小分けに冷凍し、到着第一日目にはそれを出して、そのときに彼らの好き嫌いを確認することにした。イギリスの子どもと比べると好き嫌いがなくて助かるが、「サンドイッチにバターやマヨネーズはいやだ」とか「牛乳がダメだ」とかと意外な好みがあるので確認するにこしたことはない。

さて、日本の感覚で「ホストファミリーをしている」ときくと、どうやら「とても優雅な生活をしているご家族」が「大きな家の部屋の一つを利用して」「インターナショナルな交流の一役を担っている」という印象があるらしい。浴衣を着せてあげたり、観光に連れて行ってあげたり...。

しかし、何でも物価の高いイギリスではよほど運良くリッチなファミリーにでもあたらない限り(もしくはそれなり以上の金額を出さない限り)そんなことはまずない。殆どは普通の家族がモーゲッジを払うため、家計の足しにするために学生を入れている。我家だってそうだ。代償がなければまずやらない。

そして言わずもがな関連固定経費をいかに削減するかが利益率に直接影響する。ホスト側が良心と道徳と商魂のバランスをどうとるかでステイする側の運不運が決定される。しかも、私が入れている生徒さんは12-17歳なのでまず「食事がまずい!」と権威に文句をいう年頃でもない。また、こうしたノン・プレミアムなサービスではエージェントからの細かいクオリティーチェックも驚くほど入らない。従って悪魔に魂を売りたければ売ることも出来る。

実際生徒さんたちを通して他のホストファミリーの話をきくとものすごい答えが返ってくる。
「うーん...実は今日友達のランチ、すっごく薄いパンにバターを塗っただけでなにも中身がなかったの。私たちの分厚いサンドイッチを見て驚いてたわ。かわいそうだから一切れあげたの」
とか
「友達のステイ先はベッドルームで食事をさせて、しかもよわからない肉のようなものとコーンが夕食。その上バスルームを使わせず洗面台で体や髪を洗わせているの」
ときくともう絶句。

ま、皆が皆そういうわけではないのだろうが、そうしたローエンドの話を聞くと食材の質を少し下げたことで自責の念にかられていた私の胸の痛みもやわらぐというものだ。

義理ママの友人夫婦がもう何年も同じようにホームステイの学生を入れている。大抵が日本人なのだそうだ。彼らは収入が目的ではなく、話し相手がいることで家の中が活気づくということでやっているらしい。
「支出が収入を超えてしまうときもあるのよ」

うーん、そこまでは出来ない。
[PR]
by uk_alien | 2007-05-12 03:34 | hosting students