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イギリス帰化について

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私の住んでいるエリアはロンドン近郊のセミ・カントリーサイド。マチュアな典型的白人地域だ。
勿論主流は保守党。私も個人的に保守党を支持している。しかし、私には選挙権はない。

英国に帰化しないと選挙権はもらえない。しかし、日本は重国籍を認めていないから英国帰化=日本の国籍を放棄することになる。勿論日本側には黙ったままで、ばれるまで二重国籍を保つ...という手もあるようだがその点は不明。

在英、外人妻という同じ境遇の日本人の友人は、「違いはパスポートコントロールでどっちの列に並ぶかと、選挙権だけでしょう?ベネフィットだって同じだし。これから何があるかわかんないんだから、日本国籍はとっておいたほうがいいわよ」という。確かに、今更イギリスの公務員になりたいわけじゃなし、利点は選挙権とパスポートコントロールで並ばなくていいことだけ。「脳梗塞や頭打ったりしてスピーチセラピーが必要になったときにNHSが日本人のスピーチセラピストを提供する予算があるとは思えないでしょう?」....ごもっとも。

チェコ・スロバキアからイギリスに帰化した義理ママ、そして韓国からイギリスに帰化した親友は口をそろえて「え、まだ手続きしてないの?何で?」

日本国籍を放棄しても相続関係では特に問題はないようだ。私の場合、父は既に他界、83歳の母はとある事情でこの先4年半に渡る、お国への多大な借金返済のまっ最中。この4年半以内に、しかも私の日本のパスポートがきれた後に母に死なれるとちょっと面倒くさいかもしれない。ただ、弁護士など代理人を立てると、「頼んだ私が私である」証明がことさらしちめんどくさくなるようだが、もし通常の負の財産のようにこの返済義務も放棄できるものであれば、古いパスポートと英国のパスポートをもって一時帰国して自分で処理すればなんとかなりそうだ。(お母さん、あと5年は長生きしようね。)

私たちには子供がいないから子供の将来の選択肢を気に病む必要はない。旦那はイギリス国内に関することの専門職だから国外への移住はまずありえない。やはり日本国籍放棄の不都合な点は、旦那と死別・離婚という事態になった際に私が逆外人となって日本に住む/就職するというチョイスを選択した場合だろう。あと、友人が触れたスピーチセラピーも妙に心にひっかかる。運良く脳梗塞という事態に陥らなくても、ぼけと子供がえりは誰にでも訪れる。旦那に先立たれた挙句ぼけてきたら、日本語ばっかり口走るようになって、英人のケアラーに「わけのわかんない中国人」と呼ばれるんだろうな、とか。(英語が達者だったチェコ人の義理祖母は、痴呆が進行するにつれチェコ語しか口走らなくなった。)

ところで、英国で帰化申請をするのにはお金がかかる。結構高い。そして昨年法律が変わり、英語力、およびイギリスに関する知識を証明するためにテストを受けパスする義務が加わった。必要とされる「英語力」のレベルは心配するに及ばないが、運転免許の筆記の教科書みたいなイギリスに関する知識の指定テキストブックを購入、しっかり勉強して、「イギリスで宝くじが購入できる最低年齢はいくつか」等のQ&Aを所定のコンピューター・センターで行わなければならないのはうざい。非常にうざい。そしてこの試験にもお金がかかる。

ここまでして選挙権とパスポートコントロールの列にこだわるか(笑)。それは冗談として、「外人」か「帰化人」か。決断する必要のある/必要を感じた人にとっては真剣な選択だ。

※ ちなみに日本国籍を放棄しても日本定住を条件として、再取得は不可能ではないそうだ。
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by uk_alien | 2006-02-09 03:11 | going native