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回想記

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いやはや。

最後の最後まですったもんだしたコンサーバトリー部分の増築が終わった。

昨日の大工達の話では我家のように工事が長引くケースというのはもう当たり前なのだそうだ。全額支払った後丸一年間ほったらかしにされていたケースや、芝の上に重い木材を積んだまま長期間放っておかれ、重さと雨でランドスケープされた庭が「沼状態」になり木材が土に30cmくらい沈んでいたケースなどなど。

「お~、悲惨な話ならおれっちにきいてくれよ、いっくらでもあるからさ」と言って、実際今もロンドンで、屋根のガラスの取り付けが悪く、雨水がだだもり状態になっている家の話をしてくれた。「このメーカーの屋根の設計は、きちんと取り付けさえされればものすごく出来がいいんだ。でも、それをよくわかってないPolishだかCzeckだかに下手に取り付けされた日にはそれを後になって修正するのは至難の業という訳さ」

じゃあ、最悪なのはこのメーカーだけかというとそうでもない。旦那の会社のお偉いさんはPVCuでイギリス一シェアが大きい会社に巨大なコンサーバトリーを建てさせたが、プロジェクトの最終ステージで同じようになかなか完成せず、最後はlegal actionをとると脅してやっと完成させたそうだ。

土台工事だけを外注に出して、製作、取り付け、電気工事、最終調整をすべて自分達で行うか、一部を外注に出すにしてもそれを密接にプロジェクトマネッジするような小さ目の会社ならばもうちょっときめ細かいサービスが得られるかもしれない。

例えば、金に糸目はつけない、というのであればDavid SalisburyやJeremy Uglowなどの所謂bespokeといわれる特注ラインでいくのも一つだ。しかし単にごくシンプルなデザインでいくなら、量で勝負の名の知れた大手と比べると、同じもので5000~10000ポンドは多目に支払う覚悟が必要だ。また、デザイナーごとにかなりのエゴ/クセがありそうなので必ずいくつかの会社と話してみる必要がありそう。ちなみに現在の義理ママのコンサーバトリーはJeremyのもの。

あまり名の知れていない小さめの会社も、いいところはいいところなのかもしれない。しかし、工事中に倒産されたり、義理ママのケースのように、完成後に問題があって責任とらせようと思ったら倒産していた、というのはしゃれにならない。

私たちはというと、PVCu、木材合わせて4社からデザインと見積もりを取り寄せ、最終的に木材で最大手のメーカーに決定した。作業中は本当に様々な問題があって業を煮やしたが、それでも完成品としてのこのコンサーバトリーには、強度、サイズ、色、素材、デザイン、値段、仕上がり等全てを含め、非常に満足している。

大晦日を静かにここで過ごすのが楽しみだ。
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by uk_alien | 2006-12-19 21:44 | conservatory

涙のフィナーレ?

今日旦那以外のイギリス人の男の前で初めて泣いた。

今朝現れたのは一度9月初旬に会っていた気のいい大工さん二人。仕上げるべき仕事を確認していくと、案の定彼らの予定にはない事項が。雨どいのパイプから排水溝への接続部分だ。

先週の肩透かしを食らった金曜のうちに、私は工務店の社長に確認のためのジョブリストを送っていた。「Please communicate this list to whomever to come so that any material shortage or any other sort of foreseeable trivials will never hinder the work. 」と書いた。「え~僕らきいてないも~ん」というイングリッシュナンセンスを正気で受け止める自信がもう私にはなかったからだ。土曜に来たビルダーにも彼が担当しないジョブは月曜に来る大工が完遂するのかどうか一項目ずつチェックし、この排水溝に関しても「それは月曜に来る人が必ずやります」という答えを明確に受け取っていた(あんのくそがき、釜で煮て食ってやる)。

「聞いてないんだけど」、とうろたえる大工達。

誰のせいでもない...(「誰の~せ~いで~もないあ~めがぁ~ふぅ~っって~いるぅ~」という曲があったな、昔)。またしても「誰のせいでもない」落ち度がサービスプロバイダーから末端の客へ、棚から牛のいばり、もとい、馬糞状態で落っこちてくる。

まっことしやかにイギリスらしいでないかい?

'So, you didn't know about it, did you?(震えてる)'
'No, no. We were only told about ... (so and so).'
'.... てぃぴくる!'

と履き捨てるとくやし涙が頬を流れた。この歳になってnaiveとでもなんとでも言ってくれぃ、私は悔しい。そして怒らない私にとって悔し涙は「ぶち切れ」と同じくらい健全な感情の表現の一種なのだ。

一度ひっこんで涙を二~三粒流した後戻り、大工達になぜ私が感情的に腹が立っているのかを説明した。彼らを今個人的に責めているわけではない。が、8月中旬以降のビルディングワーク全てに関する驚愕的な(そんな日本語があるのかどうかはもうこのさい知らない)プロジェクトマネジメント、更に工務店に平然と嘘をつかれ続けた私の悔しさ、そしてプロジェクトマネジメントという点では超アンプロフェッショナルなfxckingくそ社長。

ハーヴぁー、HOWEVER!

でーく達は知らなかったんだからそこからスタートするしかない。とりあえずプラスター等、他の材料入手のために近所のB&QとWICKESの住所を地図をインターネットから引き出し、手渡した。排水溝の材料はとてもDIYショップでは手に入らないという。う、悔し涙が再び。...Oh, forget it. Let us do whatever we can, shall we????SHALL WE?????

二人のうちのチーフ大工が材料買出しに出た。外出中彼は社長に連絡をとる。

「それはコンサーバトリーのメーカーの排水パイプの処理が誤っている。本来あるべき形でしつらえられていない。従ってそのパーツを注文し、我々はとんずらしよう本来の作業を済ませておこう」

ということでこの状態。

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これでは豪雨の際には雨水が吹き零れてしまう。

後は我々がメーカーに直接文句をたれてストレートな雨どいパーツを入手し、フィッターを呼び戻してつなぎなおさせなければけないというわけだ。

HO, HO, HO!

バトルは続く。

PS. Amdega、覚えてろ。ネットのレビューってのはこういうときのために存在するんだぞ(陰湿)。


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...数時間後、赤ワインで頭を冷やし、気を取り直して...
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考えてみたら、豪雨さえ降らなきゃ完成なんだよね。(アホエレクトリッシャンが削りとった部分に詰めたプラスターが痛々しいけど。これは乾いてから自分達できれいに直してペイントしなければならない。)豪雨が降って雨水の吹き零れがひどいようなら適当に応急手当できそうだし。それでも、コンサーバトリー自体はこの問題が解決しない限り完成しないから私たちはメーカーに最後のインストールメントを支払わなくていいんだよね。

向こうから言ってくるまで何年でも黙っていてやる。

と、いうわけでとりあえず私たちにとっては完成。く~うれし~。
ひゅ~  どん  ど~ん。
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by uk_alien | 2006-12-19 02:52 | conservatory

ご期待に応えて

10:00になってもビルダーが現れないので旦那が職場からビルディングカンパニーの社長に電話をするという。私は'disbelief'としか表わせない気持ちでもう気力は残っていない。

旦那の電話に応えてこの社長が家に電話をかけてよこす。
「スケジューリングで混乱があって、ビルダー達は今違う場所にいる。本当に申し訳ない。明日朝一でビルダーを、月曜の昼に大工を送りたいのだが。勿論お宅の都合がよければなのだが。」

「予定を確認します」と一言伝え、カレンダーをチェックする間も電話口で誤り続ける社長さん。「この時期はもう気が狂ったように忙しくてこういう問題も出てきてしまって...月曜には完成になりますから」

「I REALLY DON'T KNOW WHAT TO SAY」と怒りと悔しさで震える声で一言伝え両日家にいる旨伝えた。

シャンペンはおあずけ。
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by uk_alien | 2006-12-15 20:48 | conservatory

ラストスパート...?

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予測を裏切ることなく先週ビルダーは結局現れず。

それでもフィッターによる不具合修理完了に続き、別途注文してあったブラインドも出来上がって月曜に装着完了。床暖も本日最終的につながって初点火。(全部別会社...疲れた)

すかさずベッドシェア。(注 猫にクッションをとられている)

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さて、先週の土曜日にメーカーから残高の請求書が届いた。これはビルディングワークすべてが完了した時点で支払われるべき最終のインストールメント。ビルダーの「今週中には全て終わらせる」という言葉をイギリス人らしく額面どおりに受け取ったプロジェクトマネジメント担当の小娘が小さい脳みそを振り絞ることなく送りつけてきたのだ。

「どうしてそういう仕事の仕方をするかな」という怒りはもう異文化適応の引き出しに丸めてつっこみ、先週末中に短くシャープなメールを送りつけた。「貴殿の確約に反しビルダーは現れず。これにより先の請求は無効。大至急日程を報せよ。」

すると、月曜の朝一でビルダーの社長から電話が入った。「いや、誠に申し訳ない」と穏やかで誠実な声が言う。頭の中で「怒れ!何か言え!」と声がするが...怒れない。事は進み出したのだ、怒っても意味がない(「気持ち的に意味があるんだよ~!」と再び声はすれど。)

日程を金曜に設定した。ビルダーと大工がディスパッチされる(...予定)。その後小娘から謝罪のメールが入り、支払いが絡んでいるだけにこいつのスーパーバイザーもケースに(わずかだが)絡んでいる。いいことだ。いよいよラストスパート。

それにしてもどうしてもっと電話で怒るとか、皮肉にポイントをつくとか出来ないんだろう?日本語だったら...本当に頭にきてるときは出来る...と思うんだよな。う~ん、でもやっぱり性格だな。

なにはともあれ、うまくいけば今週末には真の完成(同じセリフを9月にも書いたような...)。

クリスマスにはシャンペンだな、シャンペン。
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by uk_alien | 2006-12-13 22:36 | conservatory

年内解決なるか

先週の金曜日、コンサーバトリーに関する自分達の受身態勢がほとほと嫌になり、それにあぐらをかくメーカーとビルダーの「イギリスらしさ」にも心底腹が立った。

夕方電話をよこした旦那が心配して「僕が週末にメールを書くから」といってくれたが、こういう肝心なときに旦那に頼るという考えにもこれまた腹が立つので、自らの英語力が許す限り、皮肉にえぐく、かつ結果をもたらすであろう怒りのメールを書いてプロジェクトマネジメント担当の小生意気な小娘(十中八九デブに違いないが)に送りつけた。

と、月曜の朝一に小娘から連絡。今週中にフィッターとビルダーを送り込むという確約を取り付けた。よーし、本当だな。私は本気だぞ。今週の予定を全てキャンセルし、本土決戦(?)に臨む。

昨日火曜にフィッターチーム(ポーリッシュ諸君)を監督するマネージャーが来て問題点を全て確認した。換気窓の木枠とダブルグレイジングの間のシーリング不備による雨漏り、別の換気窓のラバー・パッキングの垂れ下がり、閉まらないドア、閉まらないドアのボルト、ちぎれたドアノブ、そしてドア部分の雨水の浸水。

ドアノブは新しい部品を持参したので即交換する、というのでちぎれた部品を手渡す。それをしげしげと眺め「...15年この仕事をしているが、こんなことは一度も起こったことがない...」だと。
ああ、そうかい。それじゃあこの私が怪力の持ち主だっていいたいのかい?(怒ってる)

本日水曜日、このマネージャー自らが朝8時から全ての不具合の箇所を完全にやりなおした。先ほどチェックしたら問題はなさそうだ。

とてもじゃないが素人外人にはほとんど聞き取り不可能な激しいNewcastleなまりで「もしまた何かあったら係に連絡をくれればすぐに来るから」という。
心配御無用。これでもまた不具合が出ようものなら...(鼻息)!

さて、残る木曜と金曜でビルダーが来るか来ないか。
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by uk_alien | 2006-12-06 23:55 | conservatory

悪戦苦闘

コンサーバトリー建設もいよいよ終盤。

シャンペンでも用意してわくわくしたいところだが、追いかける必要のある細かな問題が沢山あり、心は地の底。

中でも、一番気になるのはドアの枠の水漏れ。恐らく外側のシーリングが完璧でないために、雨水が枠をつたって内側へ入りこみ、木枠を湿らせている。こういうのは放っておくと数年で木材が腐り、そうなるとコンサーバトリーの構造上、上側の屋根から四方の窓まで全てを取り去ってその部分を修理しなければならなくなる可能性もある。

義理ママのケースがまさにそうだった。コンサーバトリーを建ててからたった6年後に支柱の根元部分(低い煉瓦の壁のちょうど上)が腐っていることがわかった。保障期間は5年間。通常であれば、保障期間が過ぎているといっても明らかに彼女の落ち度ではないので何とかなりそうな話だったのだが、彼女が頼んだのは地元の小さな会社。しかもその6年間の間にビジネスをたたんでしまっていた。ソリシターを使っていろいろ手をつくしたのだが、結局どうすることも出来ず結局2万数千ポンドの自腹を切って上側だけ新しく建て直している。

冗談じゃない。今から6年後にまた新しいのを建てるお金なんかない!フィッターでもビルダーでも誰でもいいからとにかく呼び戻してなんとかさせるまではおちおち眠れない気持ちがおわかりいただけるだろう。

その他にも、思いっきり閉めないと閉まらないフレンチドア、差し込みが合ってないドアのボルト、「うっかり」忘れられてぽっかりあいたままになっている壁の穴(放っておくとふきっさらしなので現在新聞紙がつめてある 泣)、壊されたパティオの石の修理、エレクトリッシャンが破壊したプラスター部分の修理をするための左官屋&ペインター、ビルダーになくされた真鍮のフックの再入手...等々、等々。

頭が痛い。

年末へ向け最終プッシュを始めた私は今朝メーカーにemailを送信。こういう件数の多い問題は書面で責めていかないと話にならない。特にイギリス人は。

送信ボタンを押して一息つき、表に出たがる犬を庭に出す。いつも通り真鍮のハンドルをしっかり握ってフレンチドアをばたんとしめる...


ぼきっ


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え?


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もう、負けそう...。
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by uk_alien | 2006-11-29 02:14 | conservatory

雨の午後

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土曜の午後は真っ暗。これがまだ4時だと誰が思うだろう?

まだ完成していないコンサーバトリーだけど、家具達がリビングルームを占領しているのでとりあえず入れ込んで並べてみることにした。

実は中古の家具をオークションで買ったことで家具予算が大分浮き、異文化適応を言い訳に貯蓄の美徳をすっかり頭の隅に追いやっている私は、その分全てをベルギー製のペアのアンティークランプに注ぎ込んでいた。

ランプテーブルは自分達で作るか、安いのにちょっと手を入れてなんとかしようかと思っているのでとりあえずウィンドーレッジにのせる。写真にするとまるでショールームみたい。勿論これは写真のトリックなのだけど、ちょっと雰囲気がいい感じ。(4時に既にグラスにワインがつがれているのはなぜだという疑問はさておき...)

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イギリスで北向き、東向きのお宅にお住まいの方にはよくおわかり頂けると思うが、冬は家の中がしゃれにならないくらい暗くなる。スタディーのある我家の二階は窓も小さく真っ暗。昼間っからデスクランプをつけて机に向かうのはあまりに悲しいのでコンサーバトリーにちょっとした机が欲しいと思った。

使うときだけ出してくる折りたたみのテーブルや、IKEAのグラストップのデスクなどいろいろ考えたけど、やっぱりウィンドーレッジのコーナーに三角の板を乗せて机にするのが一番目立たず低予算でいけそうだ。

普通に椅子達をセンターに向けるsitting room風のアレンジと比べると、少し雰囲気が変わるけど、これはこれでいけそう。実用的だし、とりあえずこの線で暫くいってみようかなと思った。気に入ったら本格的に板を買ってきて塗装しよう。
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by uk_alien | 2006-11-26 18:40 | conservatory

タイリング終了

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タイリングは予定通り二日間で終わった。予想した通り完璧な、美しい仕上がり。

タイラーのメリックは私の職人さん/ビルダー、そして黒人のステレオタイプを超越した存在だった。

どの人種もそうだけど、同じ出身、肌の色の輪の中から出ない黒人は多く、イギリス生まれでもアクセントをきけば(パブリックスクール/オックスブリッジアクセントを身につけた連中は除いて)一発で黒人と察しがつく。メリックは9歳の時にジャメイカから移住してきたそうだが訛りはない。イントネーションやマナリズムも典型的な黒人のものではない。電話の声ではすっかり白人を想像していたので会って驚いたのを覚えている。

私が「知り合いに父親がジャメイカンブラックで母親がイングリッシュホワイトのハーフの男性がいるけど、彼はいわれなければ完璧に見かけホワイトなんだ。そういうこともあるんだね」というと、それはジャメイカの奴隷制度時代のブリーディング・プラクティスの結果なのだとメリックはいう。倫理や人権なんてものはなかった当時は、ブラックは文字通り牛馬のように目的に沿って「交配」されていた。色の白っぽいのは館に近く、黒っぽいのはフィールドへ、力の強そうな者、見栄えのいい者などを「かけあわせ」たり「手をつけたり」して「ブリーディング」していたのだそうだ。

「自然に男女が好き合って子どもを作るなんてことはまずなかった。結果としてインターブリーディングが進み、いまだにそのツケがが黒人を苦しめている。知ってる?いまだにイギリスでもブラックの間では遺伝病、例えば精神障害や肝臓、腎臓などの障害がはびこって人々を苦しめているんだ。彼らは心臓病でなんか死なない。肝機能や腎機能の障害で死ぬんだ。こうした歴史を背景に黒人達の中には所謂"集団としての怒り(collective anger)"が存在し、それに由来して"怒る理由(reason to get angry)"があるということが彼らの文化の一面を形成している。黒人同士が集まれば他の文化がそうであるように、その怒りが個人のものとして吸収される。僕はそうした歴史があったことは事実として認めるけどそうした怒りとは距離を置くことにしたのさ。人種の話なんかし始めたら...僕の奥さんは対極、ジャーマンだからね。」

地球のどこから来たかによっては絶対に耳にしないような話だけどね、と笑うメリックを前に、私は自分の無知を恥じ入るより、そうしたことを理路整然と客観的に説明出来る彼を心から尊敬し、家族の話、戦争責任の話、イラクの話、ワインの話、ガーデニングの話などを楽しんだ。

メリックの家族は南フランスに大きなmanor houseを持っていて年に一、二回家族で遊びに行くのだそうだ。ジャーマンの奥さんはセカンダリースクールでドイツ語とフランス語を教えているらしく、休暇が長い。メリックはフリーだからスケジュールを調整すれば家族で過ごす時間はたっぷりある。

「ワインは地元のChateauneuf du papeなんかを若いうちに安く買って5年くらい寝かせておくんだ。」

彼はラッキーなのだそうだ。自分と同じような出身の連中は、どうしても似た物同士で固まって世界が小さくなってしまう。彼はそれはいやだから、オープンに、でも性分のいい仲間を選んで付き合って人生を楽しんでいきたいのだそうだ。「フランスへの移住も考えたけど、ムスリムはフランスだと纏めて一つにくくられ隅に追いやられるからね。自分にとってはイギリスの方が暮らしやすい」

それでもこじんまりしたvineyardを手に入れて、自分のワインを作るのが夢なのだそうだ。自家製ワインをついだグラスを傾け、南フランスの夕日に満足げに目を細めてprivateな幸福を楽しむメリックの姿は容易に想像できる。

キャッシュで支払いを済ませた後、もう恥ずかしくて穴に入りたいくらいの「フツー」なワインをお礼に差し出した。メリックは笑いながら「ワインが大好きだからって"connoisseur"って訳じゃないよ。I'm just a humble tiler!」といって笑って18年物のメルセデスのバンを運転し、帰って行った。
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by uk_alien | 2006-11-24 04:47 | conservatory

突然始まったタイリング

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一番選択に苦しんだコンサーバトリーの床の石。配送後ドライブウェイに置いておいたのだが雨で湿ってしまったので昨日のうちに家に運び入れて乾かしておいた。自然の石は本当に色やパターンのバリエーションが広く、驚かされる。また、確かに破損も少なくはない。

タイラーが来るのは今週の木曜と金曜だから今日のうちに主な石の位置を決めておこう...と思っていたら朝ノックの音。ドアを開けると黒人の兄ちゃん。「裏へは簡単に回れるの?」

見積もりの際に一度しか会ったことなかったので最初は誰だかわからなかったけど、声ですぐタイラーとわかった。

「あれ?メリック、今週の木曜と金曜って言ったよね?言ったよ、確かに」
「え?僕のスケジュールには今日ってちゃんと書いてあったよ...間違いかな?」
「いや、私が間違えたのかもしれない、でもそんなことはどうでもいいよね、どうぞ、どうぞ」

というイギリスらしいやりとりでタイリングが急遽始まった。

実はこのタイラー、見積もりの際他の白人の二人に比べ半額近い値段を出してきていた。白人のうち一人は奥さんがナチュラルストーンを扱うビジネスをしておりショールームも構え石の知識や仕事の質も確か、だから高いことは始めからわかっていた。もう一人の白人、スティーブは普通のフリーのタイラー。彼とこの黒人の兄ちゃん、メリック(実は17歳と9歳の息子がいる立派な父ちゃんと判明)の、話の内容と見積もりがどんな感じに出るかで最終的に誰にするか決めようと思っていた。

見積もりの訪問の際、ドアを開けてメリックが黒人だったのに驚いたのを覚えている。黒人のビルダー/職人に会ったのは初めて。他人の家で働いているのを見たのも一度しかない。考えてみたら別に驚くことはないのだけれど。

半額近い値段というのは本来だったら仕事の質を疑うところだ。でも、彼は引き合いの電話の応対からきちんとしており、私は好印象を受けていた。実際話をしてみると、石のことやタイリングの際の注意点、例えばアンダーフロアヒーティングとの兼ね合いや並べ方のパターン、石と石のギャップ、そしてメインテナンスのことなど、言ってる内容がスティーブより頭ひとつ抜きん出ている(私のにわかリサーチによればだけど)。今回は玄関とコンサーバトリーということで、そんなに難しい仕事ではない。要はきちんと水平に並べてくれる技術さえあればOKだ。だからギャンブル性は低いとみて彼に決めたのだった。

今日と明日の二日間で終わる予定。もし仕事の質がよかったとしたら...この値段の差は一体...?

報告は後ほど。
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by uk_alien | 2006-11-21 00:09 | conservatory

ほっと一息

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散歩の後に一息。ほっ。

コンサーバトリーの床の石も注文し配送日程も決まった。
ブラインドも昨日最終の打ち合わせを終え取り付けの日程を決めた。
タイラーは三人から見積もりをとって最終的に一人に決め日程をアレンジした。

よくあることだけど、ビルダーや職人さんたちは旦那が私と一緒にいると、旦那に向かってしか話さない。私が女性だからかオリエンタルだからか外人なまりだからかはよくわからないけど、ちょっと腹が立つ。ま、7年もいれば慣れたけどね。予算管理からリサーチ、最終決定まで全部私がやってるのにな。

誰もほめてくれないから自分でほめる。
全部初めてのことなのに、よくやった。えらい、えらい。

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今春菊が花盛り。今年の天候が気に入ったのか、結構やわらかそうな葉が沢山ついている。本格的な霜でやられないうちにまた鍋でもしよう!
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by uk_alien | 2006-11-09 18:02 | conservatory