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鏡は正直

私の勤務場所はこれまで女性ばかりだったり、テストストロンあふれるエグゼキュティブフロアーだったりで、あまり若い男女が競い合って互いの気を引き合うような環境ではなかった。

今の職場はがらりと変わって、中堅の人もいれば大学卒業したての若い人たちも結構いる。この若者の皆さんの日々のflirtingを見ていると結構面白い。別に口説きあうつもりはないんだろうけど(あるのかな?)、じゃれあいのプロセスを楽しんでいる姿の影に若さと魅力に裏打ちされた様々な武器が見え隠れしている。

私の目の前に座っている数理士君はイギリスのドラマ、'Cold Feet'のAdam役だったJames Nesbittを30年若くして磨きをかけたようなチャーマー。話し方からマナリズムまで、Lady's Manに徹している。

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先日のtea roundでこのAdamにお茶を入れてもらったので、お礼を言ったら、
My pleasure.
とにっこり微笑む彼の口元がきらりと光った。(いや、金歯じゃなくって...)

おいおい、光ってるよ、すごいね、としばし感心。

私も彼らを見習い、最後の力を振り絞って自身の魅力に磨きをかけるか...と思い、鏡にむかってにっと笑うと、きらりと光る若さの代わりに人生の年輪が。

そういうものよね。
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by uk_alien | 2007-10-20 00:16 | work

郵便局で

コースが終わったら絶対amazon.co.ukで売ってやる、と思って一切書き込みをせずにきれいに使ったProficiencyの教科書が結構な値段で売れた。わーい。

早速発送のため、近所の雑貨屋の中に入っている郵便局に行って、80代くらいのちっちゃいおばあさんの後ろに並んだ。

番が来て、彼女は年金の受け取りだか、貯金の引出しだかをしている。郵便局の女の子に、「はいはい、いつものね。あら、髪を切ったの?」ときかれ、大きな声で「そうなのよ、こないだね。もう長くしておく歳じゃないからね」と答え、「仕事はもうなれた?」とききかえす。

「もう、すっかりなれたわよ」「お母さんは元気?」「お母さんはすぐそこで仕事してる、ほら」「あらほんとうだ、それじゃあまたね」

気をつけて財布をバッグにしまい、おばあさんはカートを引きながらゆっくり去っていった。

多くの郵便局が閉鎖されつつあるこのご時世で、この郵便局はとりあえず、いつもすれすれのところで生き残っている。

「田舎では郵便局はコミュニティーの中で重要な役割を果たす...」「80歳のお年寄りにインターネットで切手を買ったり、ネットバンキングをさせるのは酷...」という議論に対し、「やはり時代の変化に犠牲はつきもの」「経営が成り立たない郵便局を維持しておけない」という議論。

どっちもどっちだけれど、実際この会話を耳にして、日々、なんとなくの喪失感はあっても何を失っているのかがはっきり見えないまま普通に生活を送る中、失っているものそのものを見てしまったような、そんな気分になった。
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by uk_alien | 2007-10-19 00:14 | just a thought

徒然ぼやき

忙し過ぎる。

暇だと暇すぎるし、忙しいと忙し過ぎる...。やっぱり世の中ほどほどというものはないのかもしれない。

ここのところ、連続してオランダの子ども達の面倒を見ているのだけれど、どうやらあちらではもうすぐサンタクロースの日(クリスマスじゃなくって)というのがあるらしく、その時に食べるクッキーやらキャンディーやらケーキやらのお土産を次々にどっさり頂いて、キッチンカウンターにあふれかえっている状態。昨夜は子ども達はミュージカル観劇。We Will Rock You!。車でピックアップに行ったのが夜中の12時。うう、老体にこたえる...。

仕事は滅茶滅茶忙しく、後ろでお茶を飲みながら延々と子育ての話に花を咲かせているお母さん達をうらやみつつ、歯を食いしばって時間内に終わらせようと頑張る毎日。雑談する暇もないのでちょっとアンチソーシャルな気分。もう少し暇にならないかな、と思う反面、昭和親父の働き方が抜けない自分にちょっと呆れる。

旦那の誕生日プレゼントにDenonのDAB付マイクロハイファイを買った。我家では滅多にないホームエンターテイメントアップデート。キッチンにいるときに楽しめるようにダイニングルームにセットしたら...たかがマイクロハイファイでも全然音が違って、期待していた以上に毎日とっても楽しめる。ま、これまで置いてあったのが10年前くらいにArgosで買った小さいラジオ/CD/カセットデッキだからそれに比べたらなんでもよく聞こえると思うのだけど、それを差し引いてもなかなかいい音。Boseにしようか迷ったのだけど...満足満足。

ストレスがたまるとretail therapyに走るのは人の常。ハイファイで勢いづきつつ、半分壊れていながらも残っている機能でだましだまし使っている冷蔵庫、洗濯機、オーブンのアップデートを夢見る日々。夢見るのはただだし。

さて、子ども達が帰ってくる前に犬の散歩に行かなくっちゃ...。
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by uk_alien | 2007-10-18 01:28 | just a diary

縁なのよね、何事も

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ショーウィンドーで見かけたこのグラス達。
素敵だと思って買いたかったのに店は閉まっていた。
旅先でこういうことがあるととっても残念。
でもそういうのも縁。
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by uk_alien | 2007-10-11 01:27 | holiday
あまり下調べをせずに気まぐれで決めたレストラン、Bernard Loiseau。

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以前だったら「レストランで料理の写真を撮るのはちょっと...」と思っていたのだが、今回はIXUSで撮るぞと決意。その場限りの経験を味わうのは、それはそれなりに贅沢だけれど、実際料理がどんな味だったかを後で思い出すのは至難の業(ワインも入るし)。色、盛り付けに至っては明確に一品覚えていればいい方だ。気分はちょっとespionage。

目玉がとびでるほどの値段のメニューに、バイブルじゃないかと思わせるワインリスト。男性にしか見せないところがにくいね。財布の紐を握ってるのは私だっちゅーに。La Classique de Bernard Loiseauのメニューを選び、ソムリエにそれに合った白と赤を選んでもらった。

さて、レストランの楽しみはウェイターによっても大きく左右される。私たちのテーブルについたのはVinny Jones(↓)のクローン。

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しかめっ面の巨体で「お通し」の説明をささっとフレンチでして去っていった。ちょっと腹立ち。美味しくないぞ、その態度。

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右はカタツムリ、真ん中のスプーンに載っているのはおすましVinnyの早口のせいで何だかわからなかったけど、ぱくっと食べると紫のバジルがふんわり香ってものすごく美味。これは絶品。左は底に沈めたカニ肉にguacamoleとsalsaを載せたカクテル。

おすましVinny the waiterが次の料理を運んできた。同じ調子でささっとフランス語で説明するので冗談じゃないわ、とぐっとのりだし、「悪いけど、よくわからなかったわ。もう一回、ゆっくり説明してくれないかしら」と頼むと、「じゃあ英語で」と、しっかり英語で説明してくれた。よしよし。

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アーティチョークの粒粒の上にフォアグラのムースがのったこの「お通し」、さりげなく飾っているこのオリーブオイルベースのソースが上品でとてもよく合った。

お次はsignature dishのカエル。よくあるエスカルゴ料理と同じように、これも中央のガーリックソースと周りのパセリのソースが強すぎて、ソースでカエルを食べるんじゃなく、カエルでソースを食べている感じ。ま、名物料理ということで。薦めてくれた白はこの料理と絶妙な取り合わせ。

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このコース中で私にとってハイライトとなったのはこの魚料理だ。Vinny the waiterがフランス語でさらっと説明した後、にっと微笑んで、「Did you understand?」と聞いてくる。「Oui. Of course, no problem. You said something like 'grilled fish on shallot with red wine saurce'!」と笑って答えると「Well done.」とほめられた。

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魚の種類をききなおすと、これは'sandre'という淡水に住むスズキの一種だそうた。ややgamyで濃い味のこのsandreと赤ワインソースがよく合い、shallotの甘みが深みとまろやかさを加えている。かりっと焼かれた皮は魚介の風味が強く、これを一緒に味わうことで、全体が全く違う風味のバランスとなる。「うーん、うーん」とうなりがとまらない。味の芸術とはこういうことをいうのね。薦められた赤の味がまたさらに料理をひきたてる。うーん、極楽。

さて、ここまではよかったのだけれど、メインは...

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上質だけど大きすぎのチキンの胸肉にparsnipベースのマッシュと塩がききすぎたグレービーソース。Sounds familiar?一瞬イギリスに帰ってきてしまったのかと思ってしまった。とりあえず「ここはフランス」とリマインドさせるために、これまたものすごく上質だけどでかすぎるフォアグラがぼてっと皿に乗っかっている。個人的な好みといえばそれまでだけど、美しくもなく、デリケートでない料理に結構がっかり。半分残す。

デザート前の「おつまみ」のお菓子は上品で美味しかったけれど...

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出てきたデザートは超巨大。

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旦那のこぶしよりはるかにでかいチョコレートムースが薄いビスケットを挟みながら貝を形度り、可愛げもなくマーマレードソースがひかれた皿の上にどっかりのっている。一体なんでこんなにでかいか、皆目検討がつかない。アメリカ人観光客のリクエストにでも答えているのだろうか。

ギブアップして半分残す旦那を尻目に私はすべてを「別腹」にしっかり収め、チーズもしっかり味わってコーヒーで締めた。

3時間に渡った食事を終え、Vinny the waiterに「滅多に経験出来ない芸術を贅沢に味あわせてもらいました、ありがとう」とお礼を言い、「やっと外に出れるの?」という表情の犬を連れ、小さめだけれどよくデザインされたお庭を散歩して帰った。

Great experience? - Yes.
Value for money? - No.

ごちそうさまでした。
Burp...。
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by uk_alien | 2007-10-03 02:56 | holiday