<   2008年 12月 ( 5 )   > この月の画像一覧


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by uk_alien | 2008-12-28 05:50 | photography

寒い朝の散歩

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by uk_alien | 2008-12-10 05:47 | photography

いつもの風景

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by uk_alien | 2008-12-08 07:12 | photography

Crown Jewels

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by uk_alien | 2008-12-07 22:13 | photography

バス停で

これは、私の勝手な思い込みだろうと思うのだが、初対面の人と話をしたときに、まるで目の前に鏡を立てられて、「ほうら、あなたはこんな面立ち。私とは根本的に違う」というメッセージを受ける(と私が思い込む)相手と、それを全く感じない(と私が思い込む)相手がいるように思えてならない。勿論二極化しているわけではなく、あくまでも連続体上の話で、どちらか極端な例に出会うととても不思議な思いをする、というだけなのだが。

で、今朝。バスを待つのにシェルターの中のベンチに腰掛け、いつものようにバッグから本を取り出した。今読んでいるのはDickensのOliver Twist。相変わらずあからさまな表紙絵なので、気恥ずかしく、なるべく人目につかないようにそそくさと広げる。ま、見られたとしても隣に不機嫌そうに腰掛けている、身なりの少し荒れたお酒の匂いのするおじさんだけなのだけど。

「...かい?」
「え?」
「その本、Oliver Twistだね」とおじさんは私の本を指差した。
私は少し照れて、「そうです。なかなかいいです」といって笑った。

「Dickensが好きなら...Little Dorittは観てる?」
「TVではいつも見逃してしまって。インターネットでエピソード2まで観ました。悪くないですよね」
「あれは、原作は800ページ以上に渡る長い本なんだ。そんな沢山の言葉は読みきれないよ、もう、僕には。こんなに厚いんだ」とおじさんは言う。

偶然、週末に義父の遺品のLittle Dorittを取り出してその厚さに読もうか読むまいかと考えていたところだったので、おじさんにそう伝えると、

「君はまだこの先60年はあるだろうから、ゆっくり読めばいい」と笑う。
「うーん、60年...じゃなくて...いいとこ30年てところだと思うのですが...でもその間には読むつもりでいます」と私が言うと、「19世紀はとても興味深い時代だと僕は思うんだ。僕は、ナポレオンやシーザーやらの英雄の歴史じゃなくて、君や僕のような普通の連中の歴史が綴られている、そういうのに興味があるんだ」と彼は真剣に言う。

自分が昨今思索していることを、全く初対面の赤の他人に、しかも、トピックからはちょっと想像しがたい身なりの人間の口から耳にすることほど不思議なものはない。しかもバス停で。

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私は上流階級の人間が描くドラマ化されたフィクションではなく、もっと違う角度から19世紀初頭の労働階級や中下階級の暮らしやモラルや考え方を知りたいと考えていたところです。何かいい本をご存知ですか?と聞くと、

「London Labour and the London Poorが一番いい。小説じゃないから読みにくいかもしれないけれど、その時代に興味があるならこれが一番だ」

忘れまじとバッグからペンを取り出してOliverの背表紙にタイトルをメモる。それを覗き込んでおじさんは「著者はMeyhew。M E Y H E W」と綴ってくれた。

礼をいい、ちょうどバスが来たので、後ろで待っている人たちと一緒にバスに乗り込み、私は空いている席に腰掛けてOliverの続きを読み始めた。

目的のバス停に近づくとおじさんは私の肩を軽く叩き、「Meyhew、読みなね、とてもいいから」と微笑んでバスを降りていった。

「心配しないで。必ず。さよなら」

いつもつきまとう関係枠が一気に意味を失う不思議な瞬間。
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by uk_alien | 2008-12-02 02:05 | great about it