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Happy Christmas



2007 Meyer-Näkel Dernauer Pfarrwingert Spätburgunder
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by uk_alien | 2011-12-26 21:58 | photography


痛々しい演奏の箇所が幾度か重なると、聴いているのが苦痛になり、目も当てられない。さらに、Colin Davis指揮するLSOの行儀のよすぎるオーケストラとのミスマッチがしばしば追い討ちをかける。特にAllegroにおいては耳を塞ぎたくなる衝動にかられたのは一度だけではなかった。

それでも、Adagioを通してMitsuko Uchidaの演奏は期待通り美しく、コンサートホールいっぱいの観客を心底陶酔させていたようだ。ぼうっと「バーチャルドラッグ」という言葉が頭をかすめた。

コンサートが終わり、喝采を惜しまない寛大な観客に心から賛同しきれず席を立ち、ビル風が吹きすさぶ中地下鉄の駅へ向かう道すがら、いましがたの経験の余韻が頭の中で再現される。「よかったじゃないか」と反論する旦那になぜ不満なのかを説明しているうちに、ふと彼女の演奏の楽しみ方は別のところにあるに違いないという確信が湧いた。

Exciting, fast, gentle, romantic…どんな形にしろ全体として調和のとれたコンサートの出来を鑑賞するはそれなりの楽しみ方だ。しかし、そちらに目を向けすぎると違う鍵盤を叩かれて不協和音にいらだちを覚えさせられたり、テンポに疑問を感じたりしてそれ以上のものが感じとれない。

しかし、特定のピース、今回に限って言えばこのピースがBeethovenによって創り出されたもので、このピースを通しての彼の意図と感情が媒体としての演奏家(と指揮者)の解釈によって息を吹き返されていることに目を向けると、異なる側面が浮き上がってくる。

演奏前のインタビューで彼女が
Particularly in Beethoven, there is thunder, and anger, and despair, and the storm outraging – and suddenly, the clouds are gone. And there is thin light - really very very faint - but there is light. Those are the moments that I so love. Those are the moments when the lights come through. And you have to catch that.
という。

この深層理解と再現の意思そのものがアートなのではないかと私には思えてくるのだった。

BBC Radio 3でライブで放送された当日のコンサート

BBC Radio 4 Desert Island Discs - Mitsuko Uchidaインタビュー(1996)
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by uk_alien | 2011-12-18 22:54 | music



Royal Festival HallでVladimir AshkenazyがBeethovenのViolin Concertoの指揮を振るというので出向く。

演目は
Ludwig Van Beethoven: Violin Concerto
Hector Berlioz: Symphonie fantastique

オーケストラは
Philharmonia Orchestra

ソロはValeriy Sokolov violin

全体を通して細部に気が行き届いた演奏で、すこぶる楽しめた。
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by uk_alien | 2011-12-09 18:52 | music