vs. ボクサー

週末はウォルターを連れて海沿いの小さな街に住む友人のカップルを訪ねた。
ウォルターにとっては生まれて初めてのお泊り。

彼らは1歳になるボクサーの雌犬を飼っている。二人ともフルタイムで働いているが朝のショートウォークに加え日中はドッグウォーカーを雇い、小一時間の散歩に連れて行ってもらっているそうだ。夜は散歩はなし。

「家の中で会わせるよりビーチで会わせた方がよい」と言われてちょっと不安になりつつビーチ沿いの散歩道で落ち合う。

挨拶を交わして犬をリードから離し歩き始めると、いきなりボクサーがウォルターを攻撃。しゃれにならない'attack'。押さえ込んで首元に食らいついている。ウォルターの悲鳴が上がり、皆であわてて引き離すとセーブル&ホワイトの毛が一房はらりと宙を舞った。

カップルの話によると「まずこういうことは起こったことがない」という。暫くはリードにつないで歩いたが、これから彼らの家に泊まるんだし、they have to sort out themselves anywayということで、再度リードから離して二匹の様子をみることにした。

このビーチ沿いの散歩道は、両脇を壁とヘッジに囲まれた約8m幅の長~い芝生の帯。まさに犬の散歩ハイウェイで、次から次にいろいろな犬達が行き交う。そんな中、このカップルが他の飼主達と一切話をしなかったことが妙に気になった。Hiという挨拶もない。地元でない、しかも東洋顔の私ですら何度も立ち止まっていろいろな飼い主達とおしゃべりせざるをえない環境なのに。

どうやらこのボクサーは当地お散歩コミュニティーで暴れん坊のレッテルを貼られているように見受けられた。(勿論飼い主いわくボクサーが悪いわけではなく、「他の犬が攻撃した」からか、「単なるサイズと年齢のせい」なのだそうだ。)それに加え、彼らはいつも飼犬や他の犬の動きに目を光らせていなければならないため、のんびり他の飼主とおしゃべりするどころではないようだ。小石を詰めたペットボトル(音を出してびっくりさせ、悪い行為をやめさせる道具)、小さく刻んだベーコンのご褒美をつめた袋、糞を始末するスクーパー、そしていろいろなおもちゃを詰めたバッグを抱えた姿はもう涙ぐましいくらい。私も訓練しにくい大型犬種を飼い、同じように日々トレーニングに励んだことがあるのでその努力はもう痛いほどよくわかる。

その後ウォルターは警戒しているようだったがボクサーを怖がってはいないようだった。それどころか、しばらくすると、ボールに夢中になっているボクサーに「一緒に遊びたいんだけどな」というサインを出し始めた。本当に気のいいおめでたい犬だ、ウォルターは。カップルの家に着いてディナーを食べる頃にはもうすっかりお互いに遊び方のコツをつかんでこの通り。

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微笑ましい。

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カップルは近々もう一匹ブルドッグかボクサーを飼うことを考えている。二匹になればお互い退屈せずにすむだろうという考え。私はちょっと複雑な思いで楽しそうに計画を話す二人を見つめた。一人が仕事を辞めるかせめてパートタイムに切り替えるか、もしくは今のボクサーが落ち着くまで3年くらいは待った方がいいんじゃないかな...と思ったが、ここはじっとminding my own business。

ともあれ、二匹になったらウォルターは向こう5年は出入り禁止だな。二匹のボクサーパピーズのラフプレイなんかに巻き込まれたらたまったものではない。

脱臼で済めばラッキーだ。
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Commented by ihoko at 2006-10-17 14:19 x
uk_alienさん・・我慢強いのね。私なら・・かまれた瞬間・・車にモモを担ぎこんで何が何でも帰りますわ。一度ね。あったんですよ。ピットブルに組み敷かれて、危なかった事が・・。イタリアで最近、2匹のカップルボクサーに1年未満のゴールデンが襲われて、重症を負わせ、散歩に連れ出していた、ゴールデンの飼い主にも噛みついて大変だったのだそうです。
ゴールデンは、全身血まみれになったそうで・・。そんな事があって以来、私、大型犬を遠くに見つけると・・逃げますのよ・・
Commented by uk_alien at 2006-10-17 16:37 x
■ ihokoさんの話、背筋が寒くなります...。好みとはいえ、闘犬やガードドッグをペットにするというのは考えものですよね。フルタイムでエネルギー注ぎ込んでありとあらゆる犬種や状況に対する訓練ができないなら飼うべき犬種ではないと思っています。
確かに私たちもウォルターもお人/犬よしでした。私もしゃれにならないくらい顔が凍りつきましたが、このボクサーを見て、ネジは外れてないなと思ったんですよ。たぶん小さな犬種と十分にソーシャライズさせられてなかったんだと思います。だから、何が引き金になったのかは本当にわかりませんが、ちょっとしたことで見当違いなものすごい反応に出てしまったのかと。ウォルターと一緒に遊ぶスキルを学んだ飼犬をみて、友人カップルは「いやあ、ウォルターのおかげでいい勉強になったにちがいない」と喜んでいました。でも私は複雑な気持ち。他人の犬のトレーニング/セラピーのためにウォルターを危険にはさらしたくないですから。
Commented by ihoko at 2006-10-17 17:10 x
そうなんですよね。私たちね。モモとモモと同時に引き受けた遠距離養子犬のセッター(亡くなりましたが・・癌末期でしたの)アンマリ良い子達だったものですから・・調子に乗って、今、また2匹遠距離養子を受けましたけど・・これが・・本当に大変。この内の一匹をいずれ家に迎えるつもりですが・・主人とも話して・・今のプロジェクトが一段落して、日本に滞在する(少なくとも私が)予定が無くなった時点でないと・・無理かな?と・・。
飼う事は簡単でも、その犬と自分達の妥協点を探しながら忍耐強く共同生活を営むには、全身全霊をかける時期がどうしても必要かと思っております。舐めちゃいけませんよね・・!人も動物も同じです。一時期、しゃにむに自分を賭けてあげれば・・必ず答えは見つかると思いますが、、それをしなかった場合は、いつかしっぺ返しを食らうと思います。
何にしてもウォルちゃん!良かったわ。これくらいですんで・・でももう二度と危ない目にはあわせないで下さいね。ごめんなさい。こうなるとは思わなかったではすみませんから・・
Commented by maxey at 2006-10-17 18:23 x
>セーブル&ホワイトの毛が一房はらりと宙を舞った

ひぇぇっ・・・しゃれになってませんね。。。uk_alienさんご夫婦、かなり寛大だとお見受けします・・・。そしてウォルター君も・・・。
そのご友人カップルは一生懸命訓練してそうですからよいですが、最近しつけもあまりされていないのであろうボクサーの散歩を見ました・・・。リードは離せない、口も噛み付き防止キャップ、ハーネスつけてぐいぐい引っ張られながら歩いているボクサーを見て、『こ、、、こえぇ、、、車より怖い、、、』って思いました。歩道ではなく道路歩いていた方が安全に感じました(冗)
Commented by uk_alien at 2006-10-25 20:44
■ ihokoさん、うちの近所にもちょっと暴れん坊なレスキュー犬を養子にしてトレーニングに励んでいる方たちが結構います。彼らはこうした犬たちをどこまで信用できるかをよく心得ているので、他の犬が視界に入ると道を逸れたり、リードにつないだりしてくれます。単なる寄付よりほんとうにハードワークだと思います。
Commented by uk_alien at 2006-10-25 20:53
■ maxeyさん、そのボクサー...怖いっ!
私はこの経験以来、大型犬と、特にそのオーナーに対してちょっと信用がゆらいでいます。ウォルターはといえば、以前は暴れん坊たちにも滅多に出さなかった、「You are threatening me and I don't like it. Back off!」という毛を逆立てて歯を見せるサインをよく出すようになりました。こうして学んでいくんですね、犬たちは。
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by uk_alien | 2006-10-17 03:51 | animals | Comments(6)

カメラ小僧のイギリス帰化人。愛機はライカMモノクローム。はたと思い立って始めた大人ピアノ初心者で目下楽しくて仕方がないピアノ練習と音楽理論の勉強をブログに綴る日々 ー London UK


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