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不幸は突然やってくる

いずれは自分に起きるんじゃないかと思っていながら、自分だけは大丈夫、とたかをくくっていた。

が、ついに起こした、追突事故。

最近、ぬけきらない風邪のせいで頭がぼうっとして判断力が鈍っており、高速で車線変更をするときなどは普段よりも注意深くなっていた。

高速から逸れ、ジャンクションのラウンドアバウトに向かって降りる2車線のスリップロード。左側の車線が先頭でつまり気味だったため結構なスピードのまま右側の車線に移ろうとドアミラーをチェックした。車あり、行けない。前方に視線を戻し右の車をやりすごしてから再びドアミラーをチェック。ちっ、また別の車だ、行けない。再び前方に視線を戻すと、私の車の二~三倍の値段はしそうな車が目前に迫ってきた。

「You, stupid! Why aren't you moving?」

という誠に自分勝手な思考が頭をよぎり、頭よりも賢い右足が思い切りブレーキを踏みつけ、「Won't stop, too late, here we go!」のgoあたりでクラッシュの音とエアバッグとエアバッグの火薬の匂いが一面に広がった。

一瞬気が遠くなったが、被害者気分には文字通りひたれぬと気を取り直し、エアバッグを払いのけ、助手席側から外に出る。

私が激突した車のドライバーは40代くらいのプロフェッショナルな感じの白人女性。彼女は私が追突した勢いでその前の車に突っこんでいたのでそちらの様子を見に行く。その車にはお金持ちそうなアジア系のお母さんと二人のローティーンの息子たちが乗っていた。ナンバープレートを少し損傷した程度で母親も子ども達も全く無傷なようだ。とりあえず胸を撫で下ろす。「この子達をクリケットマッチに連れてかなきゃいけなくて、急いでるの。これ、レンタカーなのよ」

私は「すみません。警察に連絡します」と一言伝えて奇跡的に充電されていた携帯で999にダイヤルし、警察を頼んで場所と状況を説明した。オペレーターと話をしている間に、Traffic Control Officerの車がたまたま通りかかって停止する。それを伝えると、オペレーターは「それでは彼らに任せますので」といって電話を切った。そうか。こういう事故では警察は立ち会わないんだ。

オフィサーのアドバイスで車を安全な場所に移動し、私達はお互いに住所と電話番号、車の登録番号を交換、後で私の自動車保険の詳細を連絡することを約束した。

情報交換が終わり、ふと気付くとオフィサーはもういない。アジアンママもさっさとクリケットマッチへと行ってしまった。

「私、首が少し緊張しているわ。でもこういう事故の後だから当然よね。ミラーで見ていてあなたが止まるつもりがないってわかったのだけれど、どこにも逃げ場がなくって。でも誰にでもそういう瞬間ってあるものよ。これはカンパニーカーだし、保険も会社がかけているの。後は保険会社同士が全て片付けてくれるわ。あなた、大丈夫?暫く一緒にいてあげましょうか?」と私に向かって彼女はいう。

私が加害者なのに、なんでこの人はこんないい人でいてくれるんだろう...という思いと、No win, no feeのうたい文句が頭をかすめる。うう、心配は後にまわそう。

「大丈夫です。職場と主人に電話をして私も動きます」

ショック状態からとりあえず立ち直り、前がひしゃげているけれどまだなんとか動く車を運転し、主要幹線を離れてカントリーロードを使いながら自宅に戻った。職場から休みをもらい、保険会社に連絡し、二人の女性に保険の詳細をメールして指定ガレージに車を持っていく。

「完璧に廃車です」

ちーん。

うう。今年はどうもついてない。
厄年だろうか。
by uk_alien | 2008-07-22 02:45 | misfortune

カメラ小僧のイギリス帰化人。愛機はライカMモノクローム。はたと思い立って始めた大人ピアノ初心者で目下楽しくて仕方がないピアノ練習と音楽理論の勉強をブログに綴る日々 ー London UK


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