日本の美
2007年 04月 30日
飽き性の義理ママのおかげで昨年石のベンチも入手、桜の木の下に置かれたことだし、今年こそは決行と思い、日本酒を買いこんだ。草むしりと馬糞撒きの重労働を終えた旦那と暫しのお花見。

「だんさん、おひとついかがですぅ~?」「はいはい、ども、ありがとうございます」と怪しげな日本語がとびかう。

と、旦那の杯に桜の花びらがそっと舞い込んだ。

風に吹かれて揺れる満開の桜の花を見上げて、暫し呆然とする。とても美しい。
来年こそは日本人の友人達と彼らのパートナーを招待してお花見しようね、と旦那と話した。「日本式にラグを敷いて芝生の上に座るんだ!」と意気込んだら、「君達はね。僕達はベンチ」なのだそうだ。はいはい。
サイクルの中で
2007年 04月 29日
先日ガイドブックの日英翻訳をしたら、出版元が翻訳者の名前入りで出版してもよいかときいてきた。よほどのレベルでなければ別段特別なお金やクレジットが与えられなくなったバイリンガルの世界。流れ作業で翻訳をこなしている中でのこのニュースは、自分が仕上げた仕事を誇れる権利を与えられたような、少しうれしく不思議な気持ちにさせてくれた。
生活が変わりだすと今までなかったようなことが次々と起こるものだ。縁あって、今度は舞台の脚本の日英翻訳にからむことになった。時間的に全く余裕のない仕事で、6月のCPEの試験を目の前に何をやってるんだ...とあせらなくもないのだが、とても興味あるプロジェクトなので是非やってみようと思った。
暫くはこの勢いで日々が過ぎていきそうだ。スローライフが恋しくなくはないけれど、こういうことは常にサイクルで、またビジービーライフが恋しくなる静かな日々が訪れるのだと確信している。
生活の変化
2007年 04月 24日
EUからイギリスに短期でやってくる中高生達のホストファミリーをすることになって、家の中のペンキ塗りやら家具の配置換えやらで暫くは猛烈に多忙だった。まだデコレーションは終わってないけれど生徒は続々とブッキングされてくる。
食事はフルボード(!)で、朝夕近くのコーチの駐車場まで車でのピックアップもする。でも朝早くから夕方遅くまで一日中外出しててくれるから、下宿人や長期滞在のホームステイの生徒を入れるより、プライベートスペースを侵されるという気分はない。
彼らは思ったよりは英語も話せる。先週来た二人のベルジアンガールズのうちの一人はコンゴ出身で家系柄とてもポリティカル。ジャーナリストを目指しているそうで、コンゴの政治状況を熱く語っていた。現地語、フランス語、英語、オランダ語を話し、アジアにもとても興味があるらしく、ネットで日本のTVをよく観ているとのことで、私よりはるかに日本のドラマに詳しかった。「Matsumoto Jun! Don't you know him??????」うーん、知らない。彼女はもう一人の女の子とわくわくしながらジャパニーズカレーを箸で全部平らげていた。笑いながら「イギリス文化を学ぶことになってるんじゃないの?」ときいたら、「イングランドはすぐ近くだし文化も似たようなもんだからいいの。こっちのが興味ある!」のだそうだ。
今面倒を見ているのは昨日パリから来た二人のフレンチガールズ(必ずペア以上でステイすることになっていて、私はgirls preferred)。昨日の夕飯はボロネーズを作ったのだけれど、とても喜んで食べてお替りまでしていた。よかったよかった。何でも食べるというので今夜は親子丼の予定。
我家のキッチンカウンターは以前とは打って変わって、ランチ用に用意するクリスプスやオレンジジュースの小さなカートン、ミネラルウォーターボトル、フルーツ、サンドイッチ用の食パンなどがどっさり詰まれ、まるでティーンエイジャーを持つファミリーのようになった。
こういう形で生活が変化するのは面白い。