「地面の味」
2007年 09月 30日
ユーロトンネルをくぐって、Calaisから入り、南フランスへ下るのにちょうどいい中継地点だからということで行きと帰りとでBourgogneのそれぞれ違う町に宿をとった。
宿泊地への道中、私にとっては「ついで」、旦那にとっては「落とせない」Chablis。小さめのCaveを選んで一通り見て圧倒され、「よくわからないのだけれど、どれがいいだろうか?」と訪ねると、どぎついフランス語なまりで、
Don't worry. I'll tell you everything - about the region, characteristics and different wines. You'll taste them all.
ほんとかいな。

まず、ベンチマークとしてスタンダードの2005のChablisがつがれ、それを味わいながら壁に貼られた地図を眺めてのレクチャーがはじまった。狭いChablis内の中で細かく分かれた区域と、それぞれの区域の地質とmicro climateの特徴、そしてぶどうの樹の年齢とそれらが生み出すワインの特徴の説明を受ける。話だけきくと、素人の私などは「隣同士の畑でそんなに違うの?」と思ってしまうが、実際味わうとやっぱり違う。
北側ちょっと西よりの地域からのdry & frutyなPremere Cru、南側中央のsweet, dry and fruityなPremere Cru、コニャックのような濃い味わいでそれだけで楽しめるタイプのGrand Cru、そして一昔前「Chablisの典型」といわれたGrand Cruの飲み頃の2001、若いけれどあと5年+おけばとても興味深い味に仕上がるだろうという2005のGrand Cruと次々に味わっていく。
最後のワインに関して、年数をおけばおくほど美味しくなるものなの?ときくと、「それは各人の好み次第で、5年たてば飲み頃に成熟し、それ以降は長年もつけれど味は変化していく、その変化した味が好みなのか、5年後の味が好みなのかは本人次第」、なのだそうだ。
面白い。
結局スタンダードなChablis 2005 Médaille de Bronzeと、
Dry, sweet and fruityでとても美味しかったChablis 1er Cru Vaillons 2001、そして奮発して飲み頃でふっかーい味わいのChablis Grand Cru Les Clos 2001を購入した。
一体どんなものかとちょっと寄っただけの町だったけど、実際様々なワインを味わいながら説明を受けることで、まるでワインを通して今自分の足が踏んでいるクレイとチョークの混じった土を味わっているような、そんな不思議で興味深い体験だった。
犬付のホリデー
2007年 09月 29日

噂には聞いていたけれど、フランスはどこもかしこも犬OK。田舎ということもあってか、Saulieuの三ツ星レストランは犬同伴全く問題なし、Eygalieresの二つ星レストランでは犬用の水皿まで出してくれた。Health & Safetyの法律が厳しいイギリスから見るととってもカルチャーショック。

見知らぬ場所での用足しに慣れてくれるか心配だったのだけれど、道中全く問題はなし。ホテルの物音にも吠え立てることはなく、利発な犬種に改めて感心した。
さて、自分で予約すら出来なかっただけに、なんといっても帰国前日のReimsでの獣医のアポが気がかりだった。もし行き違いが生じて、翌日Calaisで足止めをくらったらどうしよう...?
Reimsの街の中心から離れ、地図を頼りに目的の獣医を探すと...驚いたことにものすごくモダンできれいな建物。ヘッドセットをつけた受付嬢は全く英語を話さないけれど、犬を連れてシャンペン目当てにやってくるイギリス人はお得意さんらしく、ペットパスポートを見せるとすぐに了解してくれた。犬の体重を測り、座って待つように言われる。
獣医さんはこれまたとてもフレンドリーで、出国の時間との兼ね合いをきちんとチェックしてくれ、worm tabletとtick & fleaのための塗布剤の薬の説明もしっかりしてくれた(フランス語で...)。おかげで翌日のパスポートチェックも無事に通過。

人里離れたコテッジの周りを自由に走り回って、気が向いたときに昼寝をして...きっと彼にとってもいいホリデーだったに違いないと思う。
だらしなくないように...
2007年 09月 11日
科学者のご主人は家でコンピューター上で仕事することが多いらしく、そうすると、泥棒に入られたりする心配もないので本当に、本当にありがたい。でも反面そうなると旅行の準備はもとより、あちこちがだらしなくないようにきれいにしておかないと!とあせってしまう。先週末は冷蔵庫と洗濯機の中まで掃除してしまった。
でもなんだかまだやりたりないような...
それに加えて子どもの頃からお出かけが不安で嫌だった私は、どんなに楽しみにしているホリデーでもなんだか直前になると行きたくなくなる。どうしてこういうのって大の大人になっても抜けないのかしら...
頑張ってあと少しきれいにして出かけよう...。
お気楽な一日
2007年 09月 08日
9月ということで、数理士の卵としてトレーニー入社する有名大学ご卒業ほやほやの皆さんと一緒になり、大所帯。
「はーい、それでは皆さん、グループに分かれて、XXについてディスカッションしてください。結果はあとでそれぞれのグループに発表してもらいますよー」といったアクティビティー系のインダクションだったらかなりうざったいなぁ...と気が重かったのだが、それも最初のアイスブレークの部分だけであとは全て受身スタイル。ほっ。
様々なプレゼンテーションを受けた後は(内容は殆ど覚えていない)ランチ。午後一番のプレゼンテーションは数理士のためだけのものなので休憩は夢の1時間45分。
ショッピーング!
超久しぶりにジャパンセンターへ行ってなんじゃかんじゃと買い込んだ。ゆずこしょうにいりごまになめたけ...気分は夢のコンビニ。
そして場所柄これまた超久しぶりに沢山のフェロー日本人の皆さんを拝見。観光で来られている感じの人、地味な感じで地に足がついた感じの人、若くておしゃれに気を使ってる語学学生さん風、しっかりキャリアしてますという感じで颯爽と歩いているきれい系の人...。あれれ、私は女の人しかみてないなぁ。
午後の暑くて長いプレゼンを聞き終わり、奮発してリオハのリザーバを買い込んで街中に住む友人を訪ねた。
お気楽な一日。
わくわく
2007年 09月 07日

ホリデーを計画するのはとっても楽しい。
2年ぶりの海外旅行だから喜びもひとしお。わくわく...わくわく...。
今回のホリデーでは2軒のレストランを予約してある。
バーガンディ(ブルゴーニュ)地方にあるSaulieuという小さな街のレストラン、Bernard Loiseauと、プロバンスはこれまた小さな街、Eygalières にあるChez Bru。
フランスはどんなレストランでも大抵お料理は美味しいけれど、やっぱり賞賛されるシェフの料理を味わえるというのはこの上ない贅沢と幸福。また、田舎のレストランは星付きでもパリのような独特の圧迫感や緊張感がなく、会話を楽しみながらリラックスしてお料理の美しさや味を存分に楽しめる。
イギリスはすっかり9月らしくなっていけれど、プロバンスの方はまだ暖かそう。
きりっと冷えたロゼが楽しめるといいな...。
わくわく...わくわく...。
I shall be bugged!
2007年 09月 06日

パートタイム勤務でもパーマネントであればフルタイムと全く同じベネフィットがつく。プライベートの医療保険は中でも非常に心強い...のだが、私は医者嫌いなのでまず使うことはないだろう。
そのかわり、この保険プランについてくるのがこの記事で説明したFitbugのシステム!
要は、万歩計をつけてデータを定期的に保険のメンバーサイトにアップロードし、一日10000歩~12500歩以上歩くことでポイントがたまり、1年間しっかり集めればご褒美に300ポンドもらえる!というもの。
今日早速bugを注文した。
今年の達成は無理だけど...来年は300ポンドを目指そう。
とりあえずは旦那と競争。
無理くりフレンチ
2007年 09月 05日
いつもの予防接種に加えて狂犬病の予防接種をし、数週間後血液検査をしてOKが出ればパスポートを発行してくれる。その時点でUKからの出国は可能なのだが、UKへの再入国のためには血液検査から6ヶ月待たなければならない。
EU国からUKに帰国する前には、出国側の獣医でダニと条虫(tapeworm)の予防注射をしてもらうことが義務付けられている。これは出国の48時間以内、24時間以上前でなければならないので気をつけて予約する必要がある。
ホリデーの行程を考え、結局獣医はReimsで見つけることになった。英仏を行き来する昨今の犬の数を考えれば獣医の予約なんか問題ないはず...と思っていたら大間違い。やはり英語が全く通じない。
なんの、なんの。在英8年、英語でさんざん泣いてきた私にとって、フランス語で恥をかくことなんかへでもないわい。
ぼんじゅー、まだーむ。パレーぶーあんぐれしるヴーぷれ?のん?Ah, all right. Er...じゅぶどれ...あんりざヴぁしおん...ぽぉ..my dog, you know, woof woof! Mon animal doit être traité contre les tiques et les ténias (=My pet has to be treated agains ticks and tapeworms政府のウェブサイトから抜粋、棒読み), because the dog is going back to the UK. うぃ?
とかなんとか、わけのわからないことを言って、とりあえず予約をとろうとする。誠に信じられないことに通じているようなのだが、向こうの言ってることがわからなくて最初の2軒はあえなくギブアップ。
それでも3軒目は非常に辛抱強いコミュニカティブな受付嬢にあたり、全部理解してもらえて日時の交渉までいったのだが、その日は予約が一杯と言われてしまった。
まずい。犬のせいでCalaisで足止めを食らってしまう。
藁にもすがる思いで、Reimsで予約してある安ホテルに事情を説明したメールを送った。www.pagesjaunes.frで集めたReimsの獣医のリストをつけ、丁寧かつ低姿勢に...「I tried myself; however, unfortunately and naturally, they do not speak English。もし出来ればこのうち一軒予約していただけませんでしょうか...。」
翌日早速メールが帰ってきた。
「XX獣医にて事情を説明し、ご希望の日時で予約完了しました」
わーい。...わーい、わーい、わーーーーい。
それにしても、いい加減すちゃらかフレンチは卒業し、ここいらで真剣にトラベルフランス語を勉強せねば...と思う今日この頃であった...が、とりあえず今回の旅行はこれで押し通そう。