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フレージング - Burgmüller Op.100 No.10

先日から始めたStamaty Op.37 No.1。

「早いスピードじゃないし、これはとっとと終わらせたいからそのつもりで」と先生に言い渡される。

「やたらめったらに繰り返してスピードを上げる練習をするのではなく、ピースの構成をしっかり頭で理解して正確にゆっくり練習して基礎ブロックが確実になった段階でスピードを上げていけば目標のスピードへの到達も早い」のだそうだ。

とっとと終わらせたい野望とそんなに早く仕上げられるかという不安の狭間に暫し立ちすくむ。今までのパターンから行くとスピードがある程度上がった段階で基礎ブロックごと総崩れになり、そこからしっかり安定した状態に立ち戻るのに時間がかかってしまう傾向がある。どうしたらそれを避けられるのだろう?やたらめったらな繰り返し練習を避ける、脳みそのための道路標識マップを作って見直ながら練習する、ゆっくり練習とスピードアップ練習を兼ね併せる...かな。

自分の精神状態をモニターして「学習可能状態」か否かを判断、思考が自動的になったいたら練習を避け、気分転換になる何か別なことをするのがいいのだそうだ。いうは易しでこれがなかなか難しい。




さて、夏休みを前に次の練習曲、Burgmüller Op.100 No.10も今週から始めた。学習課題はフレージング。

フレージングというと「美しくフレージングをしたい→頭の中の音の流れを鍵盤上で表したい→手・指・腕に無駄な力がこもる、無駄な動きが目立ちミスタッチが多くなる→録音してみると全然思った通りに弾けてない」というのが私のパターン。この動画↓は譜読みと右手練習。この「3歳の子供が奏でる咲いた咲いたチューリップが咲いた」演奏からいつか抜け出して、先生が弾いてくれるような美しい音を出せるようになりたい...という野望が疼く 笑。


じゃあ一体どうやってフレージングするんだろう。

  • 小節の最初の拍子はしっかり意識して曲のパルスを保つ(フレーズの最初や最後と重なったら微調整する)
  • フレージングの構造上、出だしと最後は弱めに弾き、特に最後の音符は「呼吸をさせるために」気持ち短めに弾いてフレーズを閉じる
  • フレーズの長さ(フレーズの終わりまで何小節あるのか)を常に念頭に置き、最終地点を意識して弾く
  • フレーズ内はしっかりレガートで弾く
  • フレーズの間は手を持ち上げて一息入れる
  • ダイナミクスと、マイクロダイナミクスを考えてプランする、が、細かく計画した通りに弾くのではなく、話し言葉のように1つのフレーズチャンクがホーリスティックに繋がるように弾く

のだそうだ。

子供だったら...あまりくどくど考えないで、先生の出す音を再生しながらこうしたチェックポイントも同時に覚えて弾いていくんだろうな。

曲を学ぶ最初の段階でフレージングとダイナミクスを意識して練習して、と言われたが、こんなにたくさんのことを一気に考えてスコアや運指を学ぶのはちょっときつい。でも時間をかけてやってみよう。

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by uk_alien | 2018-06-23 01:03 | Videos ピアノ練習動画 | Comments(0)

ABRSM(英国王立音楽検定)音楽理論グレード5 試験終了!

6月16日の土曜日はABRSMの音楽理論5級の試験だった。

最寄りの試験センターは地元の中学校。早めに出向いて受付を済ませ、待合室のライブラリーで待つ。小さな子からローティーンまで21世紀をしっかり生き抜く世代に混じってぽっちり鎮座する中年のオリエンタルな私。偉いもんですこの歳で、と自分を褒める。

と、彼らのお母さんくらいの年齢の女性が「あなたも理論の5級を受けるの?」と話しかけてきた。お嬢さんがピアノを習い始めたのをきっかけに彼女も習い始めて、次回受験予定の実技6級に必須な理論5級を受けにきたのだそうだ。

「すごいですね、実技の試験なんて想像できませんよ」という私に彼女は「あれほど神経にこたえる試験は滅多にないわよ」と断言。「舞い上がって鍵盤上の手の震えが止まらなくなるの」

しえー。想像に難くない。偉いなあ、本当に。

グレードに関わらず理論を受ける全員が同じ講堂に案内され、グレード別に席に着く。グレード5の試験は2時間。早々に試験を終え子供達が徐々に席を立っていく。私は予想通り見直しも含めて1時間半で終えるタイミング。それ以上は集中力がなくなるので潔く諦めて席を立つ。

試験の内容はウェブサイトに掲載されている模擬試験のフォーマット通り。今年から作曲問題がなくなり、パフォーマンスダイレクションも選択肢の中から答えを選ぶフォーマットに変わったので容易だ。知っていなければならないことを勉強して、見直して、transpositionintervalの問題を解く手順をマスターしていれば難しい試験ではない。

ただ、「変化球」というか「意地が悪い」というか、F majorのスコアに関する問題で暫しF majorに基づいて質問に答えていたのに、突然最後の質問で「このスコアでD majorleading noteに該当する音符を丸で囲め」と聞いてきた。この「D majorの」という部分を見落とした子供は何パーセントくらいだろうと暫し訝しむ。

あと、4分の4拍子のスコアの一部をcompoundに書き換える問題で、8分の12拍子にしてからふと最後に「♫→?」と一拍おいて考えさせられた。dupletじゃん、と思ったがこの表記に戸惑う。ビームの下に2と書くのが正しいんだよな、でも下向きのステムでビームが五線譜に重なって見えにくいからこの場合はヘッド上にカッコして2と書く方がいいに違いない」と結論した。あとになって本で見直して「しまった、単にビームの下に2と書けばよかったんだ」と後悔。

そんなこんなでまずは終了。結果は一ヶ月後くらいに出るらしい。

暫くは理論の勉強もお休み。来月からピアノの先生が長い夏休みをとるので8月末から6級の勉強をゆっくり始める予定。

なっ、なっ、夏休み〜ぃっ🎶

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by uk_alien | 2018-06-22 00:10 | Music Theory 音楽理論 | Comments(0)

テンポ・ルバートの長い道のり - Liszt Romance

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Wikipediaによると、テンポ・ルバートとは下記の通り。
テンポ・ルバート: tempo rubato)は、訳せば「盗まれた時間」という意味であり、本来的には音符音価の一部を奪い、他の音符に付与することを意味していた。したがって全体のテンポは変化しなかった。19世紀以降ではこの概念は退化して、柔軟にテンポを変えるという意味で用いられるようにもなった。テンポ・ルバートの記譜された実例は14世紀に遡る。テュルクの『クラヴィーア教本』(1789)では「最も普通には、先取または遅延によって音符をずらすことをいう」と記述されているが、実際には古典派の時代を通してテンポ・ルバートの概念は衰退し、単にテンポを厳格にしすぎない程度の意味になっていた。
テンポ・ルバートが再び脚光をあびるのはショパンの楽曲においてである。テンポ・ルバートはマズルカバラードスケルツォワルツノクターン即興曲といった、叙情的な作品の演奏において多く用いられる。普通は、フレーズの最初と最後を遅めに、また、強調したい音を長めに演奏するためにその前後を遅めに演奏し、それ以外の場所を速めに演奏する。この場合、完全にテンポが自由というよりは、基本のテンポを設定しておいて、それを基準に遅め、速めにずらす、という手法を採るのが一般的である。なお、ショパンの場合、このようなテンポの変化は楽譜に書かれていないため、演奏者の解釈に任されている。またショパンは右手のテンポを揺らしても、左手のテンポは常に一定であるべきであると述べている。つまり時間を盗むという旧来の用法に従っていた。
で、これを中年ピアノ3年生(私)に説明して理解させてピアノで弾かせる、というのはピアノ教師にとっては至難の技に違いない。しかし生徒側にしてみたら「盆踊りの基本ステップもマスターしたことだし、ブラックスワンでも踊ってみようか」といきなり言われるようなもの。

二ヶ月くらい前に久しぶりに先生の前でこのロマンスを通しで弾いた。「うーん、よく頑張ってきたね。でもテンポがガチャガチャ。基本テンポが感じられない。ルバートで逸れてもこの基本テンポに戻らなければ曲としてまとまりがつかず、聞き手を困惑させてしまうのだ」と言い渡され、再びメトロノームでかっちり練習をする日々が続いた。70bpmを身体に埋め込み再度先生の前で通しで弾くと、

「かっちりしすぎ。ロマン派音楽はクラシック派に比べると遥かに自由な解釈が許されるのだから、効果的なテンポの柔軟性を考えてどこでそれを活かすのかをプランし、それ以外のところではしっかり基本テンポを感じらせるようにすること。所謂『どこで観客を泣かせるのか』を意図的にプランして臨むように」

と言い渡された。

どーん、と落ち込む。

「初心者なんだからそんなことが出来るわけがない。難しい曲を長期間練習して嫌になってしまうより語学学習のように同じレベルの違う曲を短い周期で仕上げていくことでスパイラル状に上達するというやり方のほうが効果的なんじゃないか」等々、悶々とすると同時に自棄っぱちになる。「ピアノなんか上手にならないし、時間の無駄だ、やめてやる!」と旦那に息巻いたその夜にしっかりピアノの前に座って練習をする。

他の人のピアノ演奏を聞いてもこのルバートの勘が掴めない。聞いたすぐ後に形だけ真似をすればなんとなくロマンチックになるけれど、どうも違う。何をしようとしているのかが自分の中から感じられない。最初のEを弾いて耳にするだけでリストのコントアーの効いたボブ顔が頭に浮かび「出来ない、わからない」というネガティブな気分になる。

と、この演奏が耳に留まった。


Violaの音がとてもロマンチックだ。そう、この弦楽器の感じ。

鍵盤上の低いレジスターでチェロをイメージしてメロディーを弾いてみた。普段のレジスターと異なるのでピアノの音がすんなり耳に入ってくる。

歌ってみた。ベルカント・テナー、ベニスのゴンドラを漕ぐおじさん、チャリングクロス駅でゴッドファーザーのテーマを繰り返し演奏するフィドラー、シャンソン歌手のおばさん、彼らだったらこのロマンスをどんな風に歌うだろうと想像しなが低いレジスターで歌う。最初は冗談半分で誇張していたのだけれど、なんとなくどうしたいのかが見えてくるような気がしたので通しの演奏を録画してみた。



スピードが落ち、後半のオクターブとアルペジオで再度緊張してしまっているけれど、なんとなく先生が言っている方向へどうしたら前進できるのかが感じられるようになった(気がする)。今日はこの後半部分でどう表現できるのか、ちょっと考えてみようと思っている。先は長い。

さて、練習曲のCzerny Op.139 No.70。先週、やっと(やっと、やっと、やっと)先生の「ま、いいとしましょう」のお達しが下った。これも長い旅路だった。「緊張して早く弾ける」という状態から、手首の「振り付け練習」を経て、やっとリラックスして早く弾くということがどういうことかがわかるようになってきた。(意識していないとすぐ緊張状態に戻ってしまうのだけど。)最終的にはリラックス+スピード演奏(130bpm)をゴールにし、正確なコントロールとアーティキュレーションは犠牲になっている。全部できればいいのだろうけれど、今の段階ではどうしても出来なかった。


で、先週から始めた練習曲はこのStamaty Op.37 No.1↓。同じ音の繰り返しの部分の運指を覚えること、三種類のスラーのアーティキュレーション(出来てない〜涙)、両手のコーディネーションが学習項目。



頑張ります。

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by uk_alien | 2018-06-06 21:28 | Videos ピアノ練習動画 | Comments(0)

カメラ小僧のイギリス帰化人。愛機はライカMモノクローム。はたと思い立って始めた大人ピアノ初心者で目下楽しくて仕方がないピアノ練習と音楽理論の勉強をブログに綴る日々 ー London UK


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